紳士靴の全底交換です。20年程履かれたそうで、あちこち傷んでいる状態ですが、履き心地が良いので直して履きたいとのご依頼です。
長年履いて自分の足に合った靴というのは、手放せない一足になりますね。
お任せください!
履き口の部分は何度も脱いだり履いたりを繰り返すうちに、革が破れてしまっています。
革をあてて目立たなくしました。
靴底はパッと見てそれほど減っていないので全底交換までする必要が無いように思えますが…。
横から見ると底を縫う糸が切れてソールが剥がれてしまっています。
こうなってしまいますと、接着では直りませんので全底交換でしっかりとソールを縫い直す必要があります。
材料をお取り寄せいたしました。元のソールはビブラム社のダイナイトソールタイプが付いていましたので、元祖ダイナイトソールをご用意しました。メイドインイングランドです。
元の中底はフェルト製で傷んでおりましたので革で作り直しします。
アッパーの革と中底を縫い付けました。フェルトから革に交換した事で最初は少し履き心地が固く感じるかもしれませんが、履き続ける事で足に馴染んできます。
ステッチダウン製法なので外側に縫い目が出ます。
ダイナイトソール&ヒールを貼りました。紳士靴タイプの滑りにくいソールで人気のダイナイトソールですが、丸い溝がしっかりと地面をとらえていかにも滑りにくそうです。雨や雪の日など道が悪い日にも安心ですね。
ダイナイトヒールは笑った顔みたいで好きです(・∀・)
完成しました。思い入れのある靴をお直ししたしますので、どうぞお気軽にご相談下さい。